フランスとイギリスの友好関係を象徴する「Entente Cordiale Day」。この記念日は、1904年に締結された英仏協商に由来し、長く対立してきた両国が和解し、新たな協力関係を築いた歴史的な転換点を祝うものです。
その締めくくりとなる記念日のクロージングセレモニー及びGALAディナーが、パリ近郊のシャトー・ド・ブルトゥイユで開催され、光栄なことにエッフェルの子孫家族としてご招待いただきました。

このイベントは単なる過去の出来事を振り返る日ではなく、現代においては文化・教育・ビジネスといった多様な分野における協働を促進する「未来志向のプラットフォーム」として位置づけられています。

イベントの中心にあるのが、英仏の学生による国際コンペティション「The Challenge (Entente Cordiale Day)」です。フランスとイギリスの学生がチームを組み、社会課題や未来に関わるテーマに対して具体的な解決策を提案するこのプログラムは、単なるアイデアコンテストではなく、数ヶ月にわたるプロジェクト型の取り組みとして設計されています。ファイナリストによるプレゼンテーションは前日に行われ、その成果がこのクロージングセレモニーにおいて正式に評価・表彰されました。

参加している学生たちですが、イギリスからはケンブリッジ大学やオックスフォード大学、ロンドン大学といった世界的な大学の学生が参加し、フランスからもHEC、Sciences Po、EDHEC といった名門校の学生が集まっていました。コンペで評価されるのは、斬新なアイデアだけではありません。提案の実現可能性や社会へのインパクト、チームとしての協働力、そしてそれを伝えるプレゼンテーションの完成度までが総合的に問われます。受賞することの価値は賞そのものにとどまらず、国際的なネットワークへとつながる入口になる点にもあります。
前日のプレゼンを終えて、リラックスムードの学生たちでしたが、タキシードとドレスに身をつつみ、笑顔でお互いのプロジェクトを労う姿がとても印象的でした。

セレモニーの中でとても興味深かったのが、2015年にノーベル平和賞を受賞したチュニジアの民主化プロセスに関わる対話グループの一員でもあるMohamed Fadhel Mahfoudh氏のスピーチ。「私達は勉強し、働き、集える。そのすべてが微妙な平和状態から築かれていることを知らずにはいられません。となりで起きている争いを無視するわけにはいきません。」
この言葉は、この場の華やかさとは対照的に、今の世界の現実を静かに突きつけるものであり、非常に強く心に残りました。私たちが当たり前に享受している環境が、決して当然のものではないという事実を改めて意識させられる瞬間でした。

その後のディナーでは、場の空気は一転してとても温かく、参加者同士が自然に言葉を交わし合う時間が流れていました。

そして待ちに待った結果発表。学生たちは一喜一憂!大変盛り上がりました。たぶん、日本人の学生さんはいらっしゃらなかった?と思いますが、韓国、シンガポールなどのアジア人学生さんは大活躍で、表彰されておりました。
一位を勝ち取ったプレゼンはイギリスはケンブリッジ大学、フランスはEDHECの学生さんでした!おめでとうございます。

ブルトゥイユ城当主フランソワ様やそのご家族とも楽しくお話させていただき、とても暖かなおもてなしでした。
国や立場を越えて、共通の文化や感性を通じてつながる時間は、このイベントのもう一つの本質を体現しているように感じられました。

大変貴重な時間を過ごさせていただきました。
Merci ギュスターヴ。
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