仏語名:Synagogue des Tournelles  施工期間: 1867-1876

観光客やおしゃれなパリジャンで賑わうマレ地区のちょっと外れに、ひっそり静かな通りRue des Tournelles(トゥルネル通り)はあります。その21番地にあるユダヤ教会堂、シナゴーグを訪問してきました。

人通りもまばらで落ち着いた雰囲気のある通り

と言っても、突然思い立って訪れたので、ドアが閉まっており・・・😱その場で電話してもみても誰も出ないので諦めそうになっていたところ、なんと偶然話かけた隣の建物から出てきた男性がシナゴーグの方で、事情を説明したところ、数分だけという条件で中を見せてくれました。

なんでも以前は誰でも見学できていたのですが、近年のテロ、コロナ等の状況から開けっ放しにしておくわけにもいかず、普段は閉めているのだそうです。

さて、ロマノ・ビザンチン様式で造られたこの建物は、建築内に金属を使用するとても興味深い例になっています。私はシナゴーグ自体が初めてだったので、他とシナゴーグと比べてどうかはわからないのですが、金属の繊細なフレームと石造りの建物が絶妙にマッチしており、色合いもカトリックの教会とは違ってとても美しく仕上がっています。

実はこの建物、通りに対して直角に位置していないため、通りに面したファザード面とオルガンの上にあるアーチを配した建物本体との接着に角度がついているのが見ていただけますでしょうか。

これは結果的に、エッフェル塔のふもとにあるアーチ型のアーチの建築のテストとして機能しているそうです。

余談ですが、時々ユダヤ教の方に「ギュスターヴ・エッフェルはユダヤ教徒ですよね?」と聞かれることがあります。確認してみたところ、ギュスターヴはカトリックの洗礼を受けたカトリック教徒だったそうです。なので、この仕事も宗教観は関係なく請け負ったものと思われます。

1987 年 12 月 29 日より歴史的建造物として登録されている見ごたえある建物です。見学をご希望の場合にはぜひお問い合わせをされてから訪問されてください。


トゥルネル通りシナゴーグ(Synagogue des Tournelles) アクセス

 21 bis, Rue des Tournelles 75004 Paris

Metro1/5/8番線 Bastille 下車 徒歩5分

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